清和文楽館 1992
カテゴリー
- 劇場・ホール・図書館・会議場
スコープ
- インテリア
竣工年
- 1992
ロケーション
- 日本
プロジェクトチーム
- 東京
Design : 石井和紘建築研究所
熊本県清和村の村おこし運動の拠点として計画された「文楽の里」に位置する建物で神事のために代々受け継がれてきた伝統芸能を継承し、また、村の活性化を図るというのが目的である。この空間で特徴づけているのは、カメラ梁と呼ばれる粗野な木造の架構法で、これは文楽劇場を“野の舞台”としてデザインした石井氏の設計意図を端的に表している。
照明計画は、梁と梁がどう組み合わされ、力学的な力がどのように伝わるかを現場で確かめ、その力の流れを表現するための、簡素で最良の方法を探り続けた。現場での実験を重ねた結果、普通ランプとモーガルを梁に組み込むディテールに固執した。照明器具としての複雑な形を持たず、素材としてのランプとソケットのみを使うことが、この空間に最もふさわしい照明のディテールであると判断した。