巡回展2カ所目となるシンガポールは会場にデザインの発信地であるNational Design Centreを借り開催。
建国50 周年のシンガポールの歴史と共に照明技術やデザインの進化を幅14mの年表にまとめた”Evolution of Singapore’s Nightscape”展示が大好評でした。また、特別ゲストを迎えた2 回のトークイベントや週末のライトバーなどを開催し、たくさんの方にご参加いただきました。
■会場レイアウト
①ライティングパビリオン
②アトリウム – Day & Night Lighting
③シンガポールの夜景の歴史
④子どもたちに学ぶ
⑤マスターに学ぶ
⑥LPAとは
■コンテンツ
1, ライティングパビリオン
巡回展共通コンテンツ
以下の3つの内容を映像で体験
1. Learning from Nature
私たちLPAの照明デザインの基本原理です。全ての私たちのデザインの所作は、太陽と火という二つの自然光が創り出す巧みな光と影の技に近づくためのものと考えています。
2. Learning from World Nightscapes
ここでは、LPAが25年間に調査収集した夥しい数の世界夜景の画像を駆使しました。そこではそれぞれの夜に固有の生活文化が息づいています。
3. Scenes from Nightscape 2050
Urban, Street, Park, Home, People, という5つのカテゴリーで未来を提案しました。予測論ではなく期待論に近いイメージが展開されました。
2, アトリウム – Day & Night Lighting
アトリウムは木と光スツールで美しく装飾され、照明デザインの美しさを表現するために、異なる時間帯にさまざまな照明シーンが体験できるようデザインされました。
3, シンガポールの夜景の歴史
「シンガポールの夜景の歴史 – 1800年代から現在まで」は、街の夜景を形作った重要な出来事を広範囲に調査したものです。シンガポールの照明の歴史は単純ではなく、シンガポールの各方面の歴史に多くの影響を受けています。 シンガポールではずっと明るい環境ではなかったので、“夜通し街を明るくしておく”という今日の政府の意識的な決定がありました。 私達は漁村としての始まりから、すべての家に光を届けること、夜間に街を安全にすること、印象的な建物の照明をつくること、そして夜間に洗練されたコスモポリスになることを約束しました。
この企画は多くの方々や組織の協力により可能となりました。
Australian War Memorial / Charlie Lim / Cheong Kah Kit / Chizue Honda / Clement Onn / Dinesh Ananthan Naidu / Dr. Lai Chee Kian / Energy Market Authority /
Esplanade ‒ Theatres on the Bay / Eugene Li Yi Xian / Geraldine Soh / Goh Hak Liang / Hocken Collections / Housing Development Board / K. Seshadri / Kelvin Ang Kah Eng / Marisa Teo / MediaCorp Press Limited / National Archives of Singapore / National Gallery Singapore / National Heritage Board / National Library Board / National Museum of Singapore / National Parks Board / Ong Tze Boon / Orchard Road Business Association / OSRAM Lighting Solutions Asia Pacific / OUE Limited / Philips Lighting Singapore / Raymond Chan / Ryan Tan / Singapore Press Holdings Limited / Singapore River One / Singapore Tourism Board / Susan Yee / Tang Holdings / Urban Redevelopment Authority / Wildlife Reserves Singapore / Yeo Hong Eng
Proposal
シンガポールの夜景の歴史展示の一部として、様々な教育機関の学生により作成されたシンガポールの未来夜景の提案が展示されました。
この企画に参加した学校は次のとおりです。
Singapore University of Technology and Design (SUTD) / Nanyang Technological University (NTU) / National University of Singapore (NUS) /
Nanyang Academy of Fine Arts (NAFA) / Lasalle College of the Arts
4, 子どもたちに学ぶ
巡回展共通コンテンツ
9歳~13歳を中心にした子供たちとのワークショップを行いました。光の英雄と犯罪者を探しに夜の街に出た子供たち。私たちはそこから何を学び取れるでしょうか。
5、マスターに学ぶ
巡回展共通コンテンツ
私たちが気になっている5人の先達に、光との出合いと未来の光に対する期待の度合いを尋ねました。一つとして似通ったものがなく、個性的な回答をいただきました。
6、LPAとは
巡回展共通コンテンツ
「建築照明デザインの潮流」という年表や、2015年に出版したばかりの書籍「LPA 1990-2015」を中心とした展示です。
7、その他のイベント
こどもワークショップ 1
2015年4月17日―4月18日
こども達の創造性や革新性を耕すためのワークショップを開催しました。 灯りの歴史や様々な光源、照明器具が紹介され、その後に街の明かりを調査するための街歩きを行いました。
こどもワークショップ 2
2015年10月25日
展覧会期間中、2回目のこどもワークショップが開催されました。 展示会場(ナショナルデザインセンター)にこどもたちが集まり、未来のシンガポール夜景を想像して絵にしました。
学生ワークショップ
2015年9月21日
Nightscape 2050展覧会の一環として、さまざまな学生がワークショップに参加してブレインストーミングを行い、照明の将来への提案を行いました。
ライトバー
2015年10月30日から2015年11月21日までの会期中の毎週金曜日と土曜日
毎週金曜日と土曜日に<ライトバー>が設置されました。 光LEDカップを使いアトリウムでドリンクを楽しめました。
トークセッション1
2015年11月7日
ゲストスピーカーを招き2回のトークセッションが開催されました。 1回目のセッションのゲストスピーカーはMark Dytham氏とKhoo Peng Beng氏。1800年代初頭から現在までのシンガポール夜景の歴史の概要が説明されました。ココナッツオイルランプからガス灯に移行し、電力がシンガポールで生産され始めたころから最終的に電気の道路照明に移行する最初の例が紹介されました。
トークセッション2
2015年11月13日
トークセッション2のゲストスピーカーはMichael Lee氏とLPA代表面出薫。このセッションでは今回の巡回展の詳細を紹介することから始まりました。その後Michael Lee氏は光の性質を扱う現代美術作品についての議論を「光と気づき」をテーマに話されました。講演の後、学生ワークショップに参加した学生が2050年のシンガポール夜景の展望をそれぞれ2〜3分の短いプレゼンテーションで発表しました。
■ シンガポール展協力&協賛:
協力 Design Singapore Council
会場協力 National Design Centre
協賛 Krislite Pte Ltd / Technolite (Singapore) Pte Ltd / BizLink Associates (S) Pte Ltd / Pacific Technical Products Pte Ltd / LuxLight Pte Ltd / Million Lighting Company Pte Ltd / Schréder Singapore Pte Ltd / Strongly Lighting Pte Ltd / Relex Illumination Pte Ltd / FLOS / Lightcraft Pte Ltd / Aristo Engineering Pte Ltd / Louis Poulsen Asia Pte Ltd / Maerich Pte Ltd / Creative Lighting Asia